ビル・ゲイツといえば様々な未来予知を遂げてきた、まぎれもない天才です。良い未来だけでなく悪い未来も…当ててきました。
そのビル・ゲイツは菜食主義『インフィニット・ジェスト』のAMAで未来についての質問をまた受けました。そして、そこではWeb3について語られています。
本記事ではビル・ゲイツがWeb3についてどのような見識を持っているかを考察/解説していきます。Web3ポートフォリオの資料としてお役に立てる情報となれば幸いです。
ビル・ゲイツ
ビル・ゲイツはマイクロソフトの共同創設者として知られる実業家です。現在は引退し、世界最大の慈善団体であるビル&メリンダ・ゲイツ財団を設立/運営しています。ビル・ゲイツの創り出したWindows95は技術業界を変革し、全世界のIT革命に多大な影響を与えました。
Web3
Web3は分散型のインターネットを指す用語です。ブロックチェーン技術とスマートコントラクトを基盤とします。従来の中央集権的なWeb2.0と異なり、Web3はユーザーがデータの所有権を持ち、直接取引や相互作用が可能になる環境を提供します。この技術は、分散型アプリケーション(DApps)や非代替性トークン(NFT)などの新しいデジタルアセットの実現を支えています。
ビル・ゲイツのWeb3についての発言
テクノロジーは “革命的 “ではない
“Microsoft co-founder Bill Gates doesn’t seem convinced of the importance of Web3 and the metaverse, saying that the technology is not “revolutionary”.”
ビル・ゲイツはWeb3についてはインターネットほどの革命的なテクノロジーではないとかねてから発言しています。
インターネットはマイクロソフトのWindows95によって誰でも簡単に世界中の情報を入手できるようにしました。しかし、Web3はその延長線上であり、革命的とまでは言えないということのようです。
Web3がそれほど大きかったとは思わない
“Answering a question from a Reddit user regarding what current tech has the potential the internet did in 2000, the business magnate said: “AI is the big one. I don’t think Web3 was that big or that metaverse stuff alone was revolutionary but AI is quite revolutionary.”
これはラディットからの質問にビル・ゲイツが回答したものです。2000年当時のインターネットのような可能性を秘めた現在のテクノロジーは何かという質問に、ビジネス界の大物はこう答えた:「AIが大きい。Web3がそれほど大きかったとは思わないし、メタバース的なものだけが革命的だったとも思わないが、AIはかなり革命的だ」。
2Dプラットフォームからメタバースに移行
“At the end of 2021, Gates predicted that most virtual meetings would move from 2D platforms like Zoom and Teams to the metaverse within two or three years. He added that he had been impressed by how VR technology improves the experience of remote meetings.”
2021年末にゲイツはほとんどのバーチャル・ミーティングは2、3年以内にZoomやTeamsのような2Dプラットフォームからメタバースに移行するだろうと予測しています。彼は、VR技術が遠隔会議の体験をいかに向上させるかに感銘を受けたと付け加えています。
メタバースへの評価は高いということでしょうか。マイクロソフトはXRデバイスを独自に開発し医療や工場業務などの効率化を図ろうとしています。ブロックチェーンとは別でメタバースに大きなビジネスチャンスを信じているということかもしれません。
NFTは大バカ理論に基づいている
“But the billionaire has also been clear in his dislike of cryptocurrencies and NFTs, saying they are “100% based on greater fool theory.”
億万長者は暗号通貨やNFTに対する嫌悪感も明確にしており、それらは「100%大バカ理論に基づいている」と述べています。
これはビル・ゲイツと仲の良い超大物投資家も同じようなことを言っていますね。確かに億万長者です。
ビルゲイツのAIについての発言
AIが最もエキサイティングな分野
“During the ‘Ask Me Anything’ (AMA) session, in which the tech doyen responded to questions about climate change, veganism, and Infinite Jest (he hasn’t read it), he repeatedly referred to AI as the most exciting field for technological innovation today.”
技術界の大御所が気候変動、菜食主義『インフィニット・ジェスト』『Ask Me Anything』(AMA)セッションの中で、彼は繰り返し、AIが今日の技術革新にとって最もエキサイティングな分野であると言及しました。
ビル・ゲイツは自身の慈善活動にAIを積極的に関与させようとしているようです。確かに、世界的な取り組みには膨大なデータ処理が必要になります。個別対応ではなく、ビッグデータから必要なセグメンテーションを自動で行えるコア技術が必要なのは明らかです。
ChatGPTの進化速度に感銘を受ける
“Asked for his thoughts on chatbot ChatGPT, he said the product “gives a glimpse of what is to come”. “I am impressed with this whole approach and the rate of innovation,” he added.”
チャットボット「ChatGPT」についての感想を聞かれた彼は、この製品は「来るべきものを垣間見せてくれる」と述べた。”私はこのアプローチ全体とイノベーションの速度に感銘を受けています “と彼は付け加えた。
AIこそが未来のコア技術とする理由
- データの増加と処理能力
- 自動化と効率化
- 未来の技術との融合
- 人道的・社会的応用
ビル・ゲイツがAIを未来のコア技術として位置づける理由は、彼のビジネス活動や社会的な取り組みと深く関連していると言えます。
データの増加と処理能力
マイクロソフトはAzureというクラウドサービスを提供しており、企業が大量のデータを保存・処理するための基盤を提供しています。AIの発展に伴い、このようなクラウドサービスのパフォーマンスはさらに高まるでしょう。
自動化と効率化
マイクロソフトはOffice製品やWindows OSなど、ビジネスプロセスの自動化ツールやソリューションを提供しています。AIの技術を組み込むことで、これらのツールはより高度な判断を下すことができ、ビジネスの効率化をさらに進めることができます。
未来の技術との融合
マイクロソフトはXRや量子コンピューティングの研究も行っています。これらの技術とAIを融合させることで、新しいビジネスモデルやサービスの開発が期待されます。
人道的・社会的応用
ゲイツ財団は世界中の健康や教育の問題を解決するためのプロジェクトを支援しています。AI技術を活用することで、病気の早期発見や教育の質の向上など、より効果的な支援が可能となります。
まとめ
ビル・ゲイツは先見の明をもった稀有なビジネスマンであり、慈善活動家です。たしかにポジショントークの恐れもありますが、それでも何度も未来を言い当ててきているという事実があります。
今はWeb3に対する評価は否定的でも、将来的には変わる可能性もあるかも知れません。ビル・ゲイツのWeb3に関する発言に引き続き注目していきましょう。
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